“象を冷蔵庫にしまう三つの手順”

むかし読んだ狗飼恭子さんの小説の中で、
「象を冷蔵庫にしまう三つの手順」
というのがあった。

記憶があいまいだけど、
だいたいこんな感じ。

1.冷蔵庫のドアを開ける。
2.象を中に入れる。
3.冷蔵庫のドアを閉める。

まぁ、世間でいうところのジョークだけど、
考え方はものすごくシンプル。

ふだん考えごとをするときは、
どうしても視野が狭くなってしまいがち。

木を見て森を見ないというか、
そもそもの前提が間違っているというか。

心屋仁之助さんの本でおもしろかったのが、
『「好きなこと」だけして生きていく。』
の中のエスカレーターのエピソード。

せっかく目に前に上りのエスカレーターがあるのに、
頑張らないと価値がないと思って、
一生懸命下りのエスカレーターを上っている
人がいるという例え話。

上りのエスカレーターがあって、
それに乗れるのなら乗ったらいいじゃないか
という考え方。

至極もっとも。
あくまで価値観の話。

人生は下りのエスカレーターだという前提で
立ち止まらずに一心不乱に駆け上っていく
という人生を送るのもひとつの価値観。

どちらがいいか、とか
そういう話ではなく。

価値観や選択肢の問題。

なんの本で読んだかは忘れたけど、
子育てで大事なことについて
こんなエピソードがあった。

(子どもが)自分にはたくさんの選択肢がある
ということに気づいてもらえるように
いろんな経験をさせてあげるというもの。

本でも映画でも美術でもなんでも。

その子がなにかで困ったときに、
発想の転換ができるように。
他の選択肢もあるよ、と。

この、選択肢は無限にあって、
結局どれを自分が選択するか。

ここは大事なポイントだと思う。



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